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不安の正体を突き止めて消滅させるために必要なこととは?

    
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不安の正体を突き止めて消滅させるために必要なこととは?

誰でも、
不安でモヤモヤすることって、
ありますよね。

不安の正体は、
突き詰めていくと、
究極「死」に対する、
恐怖だったりします。

そこまで、
突き詰めないにしても、
いつも不安に付きまとわれる、
生活や人生だと、
嫌になりますよね。

そして、
あまりに不安で、
モヤモヤするうちに、
そもそも何が不安だったのかを、
忘れることもあります。

そんな不安を、
少しでも軽くできるように、
気づいた事がありました。

今回は、
そのことについて、
お話してみたいと思います。

ご興味があれば、
どうぞ最後まで、
お付き合いくださいませ。

帰宅しても不安でモヤモヤ

以前の「私」は、
まだ駆け出しの精神科医で、
日々、目の前の仕事をこなすのに、
精一杯でした。

家に帰ってからも、
あの患者さん大丈夫かな?と、
よく心配になり、
モヤモヤしたまま、
翌日を迎えるということを、
繰り返していました。

毎日、気が休まることは、
ありませんでした。

特に、
厳しくも頼りがいのある、
先輩医師である、
ス魔ルタンS先生が、
当直をする夜は不安でした。

自分の至らなさで、
患者さんと先輩に、
迷惑をかけてないだろうかと、
ビクビクしていました。

毎朝、出勤すると、
ミーティングルームに顔を出し、
昨晩の当直医を、
労い慰めるのが日課でした。

そんなある朝のことでした。

先輩医師からのお叱り

ス魔ルタンS先生、当直いかがでしたか?

いやー、先生の患者さんが、不穏で大変だったよ。

ス魔ルタンS先生

え?それは大変お世話になりました!すぐに、診察に行きます。

カルテ見たけど、昨日、日中の時点で、心配な兆候は、すでにあったよね?

ス魔ルタンS先生

そういえば、看護師さんから、言われてましたが、他の仕事が忙しく、大丈夫かなと思い、様子をみてました。

大丈夫かなっていうのはなんだい?自己都合のごまかしじゃないか?

ス魔ルタンS先生

は、はい。ごまかして、ちゃんと向き合ってなかったです。

心配なのに、見て見ぬふりをしたから、夜になってから、大変なことになったんじゃないのか?

ス魔ルタンS先生

はい、申し訳ありませんでした。

日没までに決着

いいかい、日勤帯に少しでも、心配なことは、日没までに決着を付けるように、真剣勝負をしないとダメだよ。それが、患者さんのためだし、自分のためなんだから。

ス魔ルタンS先生

え?患者さんのためはわかるのですが、自分のためもですか?

人事を尽くして、天命を待つ。誠心誠意、最大限の努力をした上で、日没後に起こってしまうことは、仕方がないし、誰も責めないよ。

ス魔ルタンS先生

確かにそうですね。

日勤帯の方が、人も多くて、相談もできるんだし。日勤帯に、先生が、誠心誠意、一生懸命やったことなら、その上で何が起こっても、誰も、なんとも思わないよ。

ス魔ルタンS先生

そうだと、ありがたいですね。

そうすると、すっきりとした気持ちで、帰れるでしょ?やれることは、やった。あとは受け止める。そういう気持ちで、夜を過ごしたほうが、翌日は、またいい仕事ができるよ。

ス魔ルタンS先生

おっしゃる通りです。今後は、心配なことは、その日の日没までに、決着を付ける意識で、真剣勝負で挑みます!押忍!

それさえしとけば、あとは、お互い様だからさ。なるべく、不安や心配を、家に持ち帰らないようにしようぜ。

ス魔ルタンS先生

はい。以後気をつけます。

他の雑用を理由に、
先に解決すべき、
問題から目をそらし、
日没までに決着を、
つけていなかったから、
いつも帰宅後に、
モヤモヤしていたんですね。

当直中に、
予期しない緊急事態が起こるのは、
受け止めるしか仕方ないとして、
日中に対処できたはずのことを、
放置した結果、
夕方以降に問題が生じるのは、
持ってのほかです。

こういうことは、
日常のいろんな場面で、
出くわすのです。

そんな時は、
自分で作り出した、
妖精魔と対話します。

不安を見てみぬふり

あーなんか、モヤモヤするなあ。

どうしたの?

妖精魔

なんか、なんとなく、不安なの。

何が?

妖精魔

それが、何が不安なのか、よくわからないけど、不安なの。もうこの不安は忘れた方がいいのかな?

不安を置き去りにするの?そしたら寂しがって、もっと不安は大きくなるよ。

妖精魔

え?どういうこと?

逃げ回るとどんどん大きくなる

不安を、置き去りにして、逃げ回っていたら、どんどん大きくなるよ。

妖精魔

ええ?そうなの?

とことん向き合って、掘り下げたほうが、気が楽になるから。

妖精魔

でも、それが、こわいの。

こわいから、逃げたり、ごまかしていたりしたら、いつまでたっても、不安は消えないよ。

妖精魔

ええ?逃げたらふりきれると思ってたのに。

無理よ。逃げられない。

妖精魔

がーん!

不安の消滅

正体がわからないから、不安になるのよ。勇気を出して、その正体を突き止めて、真正面から向き合ったらいいよ。

妖精魔

こわいけど、やるしかないか。

そう。そうして、自分なりに、ある1つの結論に達したり、解決のための行動を起こしたり、何か気づきを得ると、消滅するよ。

妖精魔

消滅?

実は、不安は実態のないもので、原因となる事象に、立ち向かっていけば、すぐに消えるし、後が残らない。ただし、適当にごまかしたり、軽くあしらうのとは、違うからね。

妖精魔

ふむふむ、なんか、この前もそんなことあったような。

相撲を取るように、真正面から、がっぷり4つ、組み合うのよ。

妖精魔

相撲ってあの相撲?

不安という感情、感覚自体は、一旦横に置いとくの。海や山、空や宇宙などの、偉大なるものに預けるのも、1つの方法だわ。

妖精魔

海や空?

そして、不安を起こしている何かに気付いて、とことん向き合う。そして、できれば躊躇なく、行動してみる。

妖精魔

なるほど。やってみる。

あとは、野となれ、山となれ。

妖精魔

開き直るの?

とことん向き合って、自分なりに、手を尽くしても、どうにもならないこともある、というのを知っておくのよ。

妖精魔

つまり、人事を尽くして、天命を待つってやつ?あれ、誰かが言っていたな。

そういうことね。最大の、不安の元は、死に対する恐怖だけど、どんなに努力しても、誰も人生の最後には、死は免れないでしょ?

妖精魔

そうね、誰にとっても、死だけは避けて通れない、宿命だものね。他の宿命は、方法次第で、変えられるかもしれないけど、誰が、いつ、どこで、どうやって、死を迎えるかは、変えられない宿命なのかも。

まあ、そういうこと。

妖精魔

いきなり話が飛躍しすぎて、わけわからないけど、まあいいか。

とにかく、不安という、得体の知れない感情にとらわれすぎずに、起きている事象に向き合って、やれることをやって、結果は受け止めれば、いいのよ。

妖精魔

そうやって、精神を鍛錬していくんだね、人生をかけて!

小さい不安にも気づく

その後、
私は、些細な事でも、
「あ」とか、「ザワッ」と感じたら、
スルーせずに気に留めて、
掘り下げる癖をつけていきました。

そうすると、
「あ、これ、不安だ」とか、
「あ、これ、すぐに処理しといたほうがいい」
「あ、これはすぐ連絡しとこう」
「あ、これ、誰かに相談しよう」
など、即座に反応できるように、
なっていきました

不安な感情自体は棚上げして即行動して向き合う

反応できると、
「よし、今不安だ。どうする?」
と、冷静に考えて、
一旦不安な感情自体は、
棚上げして横に置いてみると、
すべき行動が見えてきます。

本能が目覚める感覚、
と言ったらいいでしょうか?

考えるのをやめて、
直感を研ぎ澄ます。

なんのこっちゃ?
という感じですが、
あれこれ考えを巡らすより、
そのほうが、
早く答えにたどり着きます。

その行動自体を、
躊躇する時があるのですが、
その行動をした場合と、
しなかった場合を想像すると、
明らかに、したほうが、
うまくいきそうな感じがするのです。

そして、
たとえ、それをして、
うまくいかなかったとしても、
全てを受け止めよう、
そういう覚悟も必要なのです。

その時に、
いかに自分が自分対して、
全責任を負うつもりで、
誠心誠意向かうことができたか?

その過程が、大事なのです。

日をまたいだモヤモヤを残さなくなる

それを、日常の中で、
特に日中に実践していると、
夕方以降は、落ち着いて、
リラックスして過ごせるように、
なってきました。

その日の不安は、
できればその日のうちに、
気づいて、とことん向き合って、
かつ深く考え込まずに、
今の自分にできる、
最大限の行動をして、
消滅させることが、
習慣になりました。

それが、
不安を最小限にとどめ、
不安から解放され、
夕方以降、モヤモヤせずに、
リラックスして過ごせる、
方法なのかもしれません。

夕方以降は、
不安になりやすいので、
なるべく日没後に、
不安やモヤモヤを残さない。

そういう日々の、
積み重ねが、
ゆったりと心に余裕を持つ、
秘訣なのかもしれません。

じゃないと、
せっかくバカンスに、
南の島に行っても、
不安は付きまとって、
追いかけてくるのですから。

やはり、
うまく付き合う方法を、
身につけていた方が、
良さそうです。

そういう意識で、
私は、不安という、
日々起こってくる、
ネガティブな感情も、
嫌がらずに、
仲良くできるように、
なってきました。

もう今では、
不安がないと、
気づきも得られないくらい、
ウェルカムな関係です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

そうは言っても、
自分ではどうにもできない、
病的レベルの不安も、
ありますので、
これは、あくまで、
一般的な不安レベルのお話です。

もちろん、
不規則勤務の方や、
夜に活動が得意な方も、
いらっしゃると思うので、
日没後に残さない、
というのも、ごく一般論です。

不安から、
逃げたり、見て見ぬ振りを、
続けているから、
私のモヤモヤは、
消えるどころか、
日々、大きくなっていたんですね。

そして、ある日、
気づきによって、
立ち向かう覚悟が決まり、
そうすると、
あっという間に、
不安は消滅していって、
その後は、出現することすら、
減っていきました。

思えば、人生は、
人間にとって最大の、
クライシスである、
「死」に対する恐怖を、
克服していく旅なのかも、
しれませんね。

傲慢に、乱暴に、
死への恐怖をごまかすのではなく、
自然に徐々に受け入れて、
恐怖や不安が消滅する。

そうすると、
その後の人生は、
ぐんと生きやすくなるのでは、
ないのでしょうか?

まあ、
そんな簡単なことではないので、
綺麗事だけでは、
説明できませんが。

もし、
不安に付きまとわれて、
いつもモヤモヤしている方が、
おられたら、
参考にしてみてくださいね。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!