2021
03.14

ある心の情景 何かに迷った時

精神

私は大草原の中にいて

ポツンと一人でベンチに座り

誰かを待っている 

 

すると向こうから見覚えのある

初老の男性がやってきた

 

初めて会った時もそうだった

 

ニコリともせず会釈をして

 

その後、すっと隣に座った

 

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「元気にしてた?」

 

「はい。」

 

「何か聞きたいことがあるの?」

 

「あの、私がこれからやろうとしてること、これでいいのかな?と思って、、、」

 

「ふむ。あの言葉だね。」

 

「そうです。あの言葉で大丈夫かな?誤解されないかな?と少し心配です。」

 

「ははは。大丈夫だよ。あの言葉。」

 

「本当ですか?」

 

「歌うように、踊るように

楽しく楽しく、軽やかに軽やかに 伝えて伝えて」

 

「そっか。それでいいですよね。」

 

「そう!モーツァルトのように」

 

「モーツァルト?」

 

「だって、僕たちはいつでもモーツァルトが好きだったじゃないか。」

 

「ああ、そうでしたね。語り合った日々がなつかしいな。」

 

「それを確認したかったの?」

 

「あなたなら、そう言ってくれる気がして。」

 

「ふむ。人生は案外長い。けど、限りはある。」

 

「はい。」

 

「だから、ゆっくり急いで。」

 

「え?どういうことですか?」

 

「あ、もういかなきゃ。自分を信じてね。元気で。」

 

「また、会えますか?」

 

「もちろん、いつでも、必要な時に。」

 

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答えは自分の中にあるのはわかっているけど

こうやって誰かからも認めてもらえると

ほっとしてしみじみと涙が出てくる

 

自分をいつでもあたたかく応援してくれる存在

 

自分の中にある未熟な精神が

小さく縮こまっているのを

ふわっと解きほぐす魔法のようなもの

 

その初老の男性は

今は亡き精神科医のメンターの姿をしていた

 

その時その時で

誰がやってくるかはわからない

 

大草原にポツンとあるベンチ

 

あなたも座ってみませんか?