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リーダーシップに必要な真のコミュニケーション力とは?

    
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リーダーシップに必要な真のコミュニケーション力とは?

リーダーシップに、
必要なものは、
コミュニケーション能力だと、
よく言われてますよね?

確かに、
周りとうまく、
意思疎通が取れないと、
物事は、
うまく進んでいきません。

けれど、よく、
言った、言わないの、
揉め事も、
耳にしますよね。

例えば、
上司は言ったつもりでも、
部下には通じていなかった、
とかでしょうか。

または、どれだけ、
立派な説明書きと同意書を、
準備して、
お互い納得して、
サインをしたとしても、
後から、
トラブルが起こることは、
よくあります。

そのうち、
人と人の、
全ての会話を録音して、
何かトラブルが起こった時に、
聞き直すような世の中に、
なっていくのでしょうか?

そう考えると、
恐ろしいことです。

実は、
コミュニケーションには、
言葉より、
忘れてはならない、
大事なことがあるのです。

今回は、そのことについて、
お話してみたいと思います。

ご興味があれば、
どうぞ最後まで、
お付き合いくださいませ。

コミュニケーションには言葉が大事?

私は、
精神科医という職業柄、
コミュニケーションは、
まあまあできるほうかなと、
うぬぼれていました。

しかし、
もし自分が、
リーダーとしての、
コミュニケーションを、
取らないといけないと、
考えると、
全く自信がありません。

そこで、
世界のリーダーたちに、
コミュニケーションの、
極意を教えている、
魔ジェダイBを訪ねました。

魔ジェダイB、組織の中で、仲間とつながり、何か良い結果を生み出していくためには、やはりコミュニケーションは必要不可欠ですよね?

そうだね。お互いの魂にアクセスするためには、もちろん、コミュニケーションが大事だよ。

魔ジェダイB

それは、何かを、うまく説明できるとか、言葉でうまく伝えられるとか、そういうことですかね?

言葉や、文脈は、手段としては必要だけど、それよりもっと大事なことがあるんだ。

魔ジェダイB

え?我々人間は、言葉を使って意思疎通を図るものだと、思っていたので、言葉が一番大事だとおもってました。もっと大事なことってなんですか?

論理的ではなく生物学的

みんな、勘違いしているけど、コミュニケーションって、論理的じゃなくて、生物学的なんだよ。

魔ジェダイB

はあ?

だって、言葉を話さない、動物だって、コミュニケーション取っているでしょ?

魔ジェダイB

そ、それは、まあそうですけど。

本能、情動レベルで、取るんだよ。

魔ジェダイB

ま、また、その話ですか?

え?前にもしたっけ?

魔ジェダイB

あ、いや、違う人に聞いたかも。すみません。

同じ考え方の、人がいるんだねえ。

魔ジェダイB

つまり、どういうことですか?

言葉より信頼が足りない

つまり、言葉をこねくり回すより、お互いが、本能的に、信頼し合えるかどうかってことだよ。

魔ジェダイB

本能的に、信頼?

言葉、つまり思考や知性を超えた先で、繋がれるか、そこで、信頼関係を、構築できるか、それが大事ってことさ。

魔ジェダイB

なるほど。

だから、組織で何か、トラブルがある時は、コミュニケーションがまずかったんじゃなくて、信頼関係が破綻していたってことが、ほとんどなんだよ。

魔ジェダイB

確かにそうですね。

コミュニケーションに大事なのは、論理ではなく、生物学的な信頼関係ってことさ。

魔ジェダイB

なんとなく、わかりました。ありがとうございました!

ただ説明義務を果たせば良い?

魔ジェダイBの話を聞いて、
これは、医療の現場にも、
共通することだなと思い、
魔女医の師である、
偉大なる医術師の、
魔プロフHにも、
聞きに行きました。

あの、初めまして。私、魔女医を目指しています。

おーよく来てくれたんじゃね。君のことは、魔女医からよく聞いているよ。

魔プロフH

今日は、医術において大事な、コミュニケーションについて、聞きに来ました。

そうかい、そうかい、熱心じゃね。

魔プロフH

最近は、医療訴訟なども多く、説明義務が強化されてて、処置や治療の前に、何枚も何枚も、説明書と同意書を書かないと、いけなくなってますよね。

そうだねえ。なんか、変だねえ。

魔プロフH

あの、難しい説明を、患者さんたちは、全部理解しているんでしょうかね?それで、十分コミュニケーションは取れているんでしょうか?

さあね。わしでも、よくわからんよ、言葉をこねくりかえしていて。最近の医者は、みんな自分と同じぐらいの、医学の知識と、頭の回転力を、持っていると思っているのかもしれないねえ。

魔プロフH

けど、結局、トラブルはゼロにはならないですよね?

その通りじゃね。

魔プロフH

自分の安心感が欲しいだけ

それは、なぜでしょうか?

なんのための、説明と同意書かってことなんだよねえ。

魔プロフH

なんのため?医者と患者のコミュニケーション不足による、トラブルを減らすためではないですか?

でも、それだけでは、トラブルが減らないのはなぜだろうねえ。

魔プロフH

確かにそうですね。

つまり、一体、それで、誰を安心させたいんじゃろうねえ?

魔プロフH

誰を、安心?え?もしかして、医療者が、自分たちの安心のために、やっているってことですか?

そうそう。安心させないといけないのは、患者さんのほうなのにね。

魔プロフH

ただ、医療者側の、言い分もわかるんですよ。情報が発達して、患者さんたちのほうが、医学の知識が医者よりあるんじゃないかって思うことがあるし、何か起きた時に、説明がなかったという、訴えも増えてきているし、かといって、多忙過ぎて、事細かに説明している時間もなかったりするし。

だから、書類に、要点をコンパクトにまとめて、言葉で論理的に説明して、同意をとる。義務的に。事務的に。

魔プロフH

そうですね。それが、双方に安心感を与える方法かと思ってました。

けど、患者さんは、恐ろしいリスクが書いてある紙を、ただ読んだだけで、安心できるのかな?

魔プロフH

確かに、あれ、読めば読むほど恐ろしくなりますよね。

患者さんたちが、本当に欲しいのは、この医者に任せておけば大丈夫だっていう、信頼と安心だと思うのじゃ。しかし、医者も神じゃなくて、人間だから、100%大丈夫とも言い切れない。

魔プロフH

そこが、難しいところですね。

わしだったら、絶対大丈夫!治るから!精一杯のことはやるから!任せとけ!と言うけどね。

魔プロフH

今、それを言ったら、周りのスタッフから、止められるような気がします。そんなこと言ったら、訴訟になりますよって。

いかに言葉なしで信頼し合えるか

まあ、そういうコミュニケーションを、言葉、つまり、論理に頼る世の中になってしまったということじゃね。

魔プロフH

でも、本当は、言葉なしで、いかに信頼し合えるかってことが、大事なんですね。

君も、精神科医だから、わかるじゃろう。統合失調症の患者さんは、重症になるほど、思考が障害されているから、言葉でのコミュニケーションはほとんど取れない。知能が落ちているわけではないのじゃが。

魔プロフH

そうですね。重症な患者さんは、時々会う、医者の私より、日々、親身になって生活の世話をしてくれる、看護師さんのほうを、よっぽど信頼していて、なぜか、言葉なしで、阿吽の呼吸でコミュニケーションを取っています。

そういうもんじゃ。思考が障害されていると、相手を、肩書きや地位で判断しない。本能で、この人は、自分に取って大丈夫な人か?信頼できる人か?ということを、感じて判断しているんじゃ。

魔プロフH

そして、それは、私たちが、日々行うコミュニケーションにも、とても大切なことなんですね?

そういうことじゃな。

魔プロフH

難しい言葉や、形式的な義務よりも、本能レベルで、信頼し合えるかどうか。コミュニケーションにおいては、それが一番大事なんですね?

うん。まあ、参考にしてみてちょ。

魔プロフH

はい。ありがとうございました!

一方的な自己満足になっていないか?

その後私は、
本能レベルで信頼し合うには、
どうしたらいいんだろう、
と思い悩みながら、
過ごしました。

もしかして、
まず相手を信頼しないと、
自分のことも、
信頼してくれないのではないか?

それには、まず、
自分の言うことを、
わからせる、
自分の思う通りに、
反応したり、行動したり、
してくれるように仕向ける、
という自己満足の期待や、
自分を守るという、
自己保身にかたよった、
考えを完全に捨てなければ、
ならない。

そう、思いました。

相手に立場にいかに立てるか

そして、
本当に心から、
目の前にいる人に、
良くなって欲しいと願う。

相手の立場に立ち、
何を感じて、
何を心配して、
何を不快に思って、
何が不安なのか、
を立体的に思いやる。

なぜ今、
そういう言動になっているのか?

自分が、言葉では、
うまいこと言っているようでも、
それ以外のところで、
信頼が得られないような、
何かを発していないか?

嫌だなとか、
めんどくさいなとか、
敵対心とか、
そういうものを、
見透かされて、
それに反応していないか?

そんなことを、
なんとなく、
意識して、
まずは、心から、
相手を思いやり、
本能レベルで信頼を得ることを、
大切にしてきました。

お互いの至らなさを認め合う

そうやって、
自分なりに、
誠心誠意で最善を尽くしても、
いい結果に終わらなかったりしたら、
自分の至らなさを認めて、
受け止めるしかないのです。

もし、
相手の立場を思いやって、
誠心誠意やったことなら、
周りもそれを分かりますし、
相手にも通じていると、
思います。

そして、
お互いの至らなさや弱さを、
認め合うことができるのも、
その後の信頼関係を、
構築していくためには、
大事なのです。

上司だからと言って、
落ち込んだり、
弱音を吐いたり、
してはいけない、
ということはないのです。

お互いに、
至らないところや、
弱点があっても、
それを認め合えず、
シェアできずに、
見て見ぬふりをして、
蓋をしたままにしていたら、
変なことになるのです。

本能レベルで、
信頼し合えていれば、
素直に、
変なプライドを捨てて、
弱みを見せ合うことも、
できるのです。

私は、それが、
最近なんとなく、
できるようになってきました。

そして、まずは、
自分の心を開くことが、
真のコミュニケーションの、
第一歩だと感じています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

コミュニケーションに、
必要なのは、
言葉や論理ではなく、
本能レベルの信頼関係の構築、
なんですね。

確かに、
言葉や論理も、
必要だとは思いますが、
それにだけに頼って、
信頼関係が置き去りにされると、
何かが、おかしくなって、
いくんでしょうね。

私も、
治療においては、
まず信頼関係を構築することを、
大事にしています。

もちろん、
うまくいかないことも、
あります。

心を開いているつもりでも、
無意識で反応を、
起こしていることもありますし、
相手から見ると、
そもそも生物学的に、
相性が合わない、
ということもあるでしょう。

限界はあると思いますし、
これまで、誰かに、
裏切られた経験などあると、
どうしても、心を開けず、
人を疑ってしまいがちに、
なることもあります。

なので、
あくまでこれは、
一般論です。

もし、一生懸命、
コミュニケーション能力を、
上げようとして、
うまくいってない方が、
おられたら、
参考にしてみてくださいね。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!