本音と建前のギャップに疲れてしまう男が、エネルギーロスを減らし心の余裕を持つには?
「生き延びるための建前は、いつしか自分を置き去りにした。」
その場では、うまくやれている。
空気も読めているし、
相手に合わせることもできている。
問題はないはずなのに、
あとになって、どっと疲れるのだ。
何もしていないのに、
エネルギーだけが抜けていくような感覚。
そして残る、言葉にならない違和感たち。
それはなぜ起きているのか。
建前とは、人類が作り出した、
とても便利な処世術だ。
もし、みながそれぞれ本音しか言わない世の中だったら、
あちこちで、いさかいが絶えないであろう。
道徳でも、倫理観でも、
世の中をよくするために人類が工夫してきた足跡であり、
それ自体は、否定できるものではない。
しかし、なぜ、先人たちが良かれと思って編み出してきた処世術が、
我々を苦しめ始めたのだろうか。
進化というのは、犠牲を払うもので、
度を越し始めたときに、ひずみがくるものなのだ。
みなが、より良い世の中にしていこうと、
無理をしすぎた結果なのかもしれない。
かくして、建前マスターになった我々は、
自分の本音を隠すことがうまくなった。
隠すだけならよい。
隠しておいて、あとでこっそり、
自分の本音を思う存分聞いてあげるなら、
多少はすっきりするだろう。
問題は、建前を本音と勘違いし始めたときだ。
建前のほうに自分の本音を寄せていき、
あたかも建前が自分の本音だと、
自分で自分に言い聞かせ始めたとき、
置き去りにされた本音は、
悲鳴を上げ始める。
本音は隠してもいい。
だが、無視すると歪む。
俗にいう、いい人とは、
あくまで他人にとっての都合の良い人で、
自分にとっていい人かどうかは、別問題である。
他人にとってのいい人を維持できる人は、
すごい忍耐力を持ち合わせた人だ。
生きるためには仕方ないことだが、
心の奥底では戦っているかもしれない。
でも、どこか、いい人である自分に、
ほっとしているかもしれない。
あるいは、いい人と思われることに、
快感を覚え、誇りに浸っているのかもしれない。
いい人でいられることは、素晴らしいのだ。
しかし、もし精神的に疲れが出てきているのなら、
それはバランスを崩しているのかもしれない。
自分にとってのいい人を、
忘れかけているのだ。
人間社会で生き抜くのは難しい。
自分を大事にしすぎたら、わがままと言われ、
人に尽くしすぎたら、外面がいいと言われる。
どうであっても、何かしら言われる。
であれば、他人にいい人ばかりやるのは、
少しもったいない気もする。
一生付き合わないといけない他人も、
多少はいるだろうが、数は少ない。
でも、自分は自分と一生付き合わないといけない。
自分を置き去りにしたままでは、
人生は無駄に消費されていく。
本当に、先に利他でいいのだろうか。
それは、究極のナルシシズムではないだろうか。
健全な自己愛を育むことが、
何よりも優先されると考える。
それでも、自分はいい人でいたいと思うなら、
それは一つの生き方だ。
自分の美の基準として据えればいい。
大事なのは、そうすることが、
自分の価値基準で、
自分の意思で選ばれているかどうかだ。
ただし、それを選ぶなら、
持続可能かどうかは重要になる。
無理をしてやることは、長くは続かない。
今日はいい人でも、明日はいい人でいられない。
それでは一貫性がなくなる。
誰しもコンディションの波はあるが、
無理を前提にした自分は、続かないのが現実だ。
だから、どの自分で生きると、
なるべく疲れないのか。
それを一つの判断基準にしてほしい。
それは、自分を甘やかすことではない。
長期的に見て、自分にとって利益のある選択だ。
きれいごとではない。
自分で自分に利益をもたらすように生きていかないと、
誰も自分に利益を届けてくれないのだ。
馬車馬のように働けと言っているのではない。
自分の限界を知り、
自分の実力を過不足なく評価し、
できることとできないことを見極め、
自分をちょうどよく守ることだ。
心配しなくても、
いい人でいられる能力のある人は、
多少自分を大事にしたところで、
利己主義にはならない。
もし今、精神的に疲れている感覚があるなら、
建前を本音と勘違いして、
いい人になりすぎていないか、
自分に問いかけてみるのもいいかもしれない。
見ないふりをやめた瞬間、
あなたの人生は動き出す。
もし今、
違和感はあるのに、
うまく言葉にできないまま、
同じところを回り続けている感覚があるなら、
それは、
封じてきた何かが動き始めているサインかもしれません。
ひとりで整理しようとすると、
同じ思考の中で堂々巡りになってしまうことがあります。
Deep Insight Sessionでは、
言葉になっていない感覚や違和感を丁寧にたどりながら、
曖昧だった内側に輪郭を与えていきます。
無理に変わろうとする必要はありません。
ただ、見え方が変わると、
人は自然に動き出します。
もう見ないふりをやめるための時間です。
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