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パワハラが起こらないために予防できる心がけとは?

    
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パワハラが起こらないために予防できる心がけとは?

最近は、一般の企業だけではなく、
芸能界や、スポーツ界でも、
パワハラ問題を目にしましたね。

昔は当たり前で通っていたことが、
問題として意識されるようになったことは、
とてもいいと思います。

結果的に、誰も追い詰められないような、
世の中になっていけばいいわけですから。

医療界でも、なんとなく、
医者が一番偉いみたいな、
ヒエラルキーを感じることがあります。

確かに、責任が重いがゆえに、
ついついそう思われがちな気がします。

しかし、医者1人では、実は何もできません。

専門によって、
いろんなスタンスの医者がいて、
いいと思うのですが、
いろんな先輩医師のあり方をみてきて、
絶対パワハラが起こらないのは、
こういう人だろうな、
と学ぶことがありました。

本当は、誰だって、
パワハラをしたくないし、
されたくないと思うのです。

組織や企業、個々人にとっても、
パワハラは、何の利益にもなりません。

しかし、その組織の、膿を出すための、
1つのきっかけにはなるかもしれません。

けれど、なるべく、パワハラは、
起きない方がいいと思いますので、
今の時点で気付いたことを、
書いてみようと思います。

ご興味があれば、
どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

ある大先輩医師のあり方を知る

私が、大学病院から民間病院へ、
異動した頃、地元の精神科医の、
ある会合がありました。

やあ、初めまして。

先輩医師

ああ、初めまして。お世話になります。

先生は、今、どちらの病院に勤務しているの?

先輩医師

大学から、魔石病院に、異動したばかりです。

魔石病院?うわー、懐かしいな!

先輩医師

勤務されていたことがあったんですか?

まだ、駆け出しの頃、アルバイトに行ってたんだよ。

先輩医師

へー。

院長の、大魔仏先生は、お元気にされてる?

先輩医師

はい。相変わらず、大仏のようです。

そうだよね。大魔仏先生は、変わらないよね。そう言えば、アルバイトで勤務しているときに、びっくりしたことがあったんだ。

先輩医師

なんですか?

僕みたいなペーペーが、病棟に行っても、患者さんたちは、ガン無視なのにね。

先輩医師

無関心ってことですね?

大魔仏先生が、病棟に入ってきたら、まるでそこに、アイドルが現れたように、患者さんたちが、わーっと寄ってきて、きちんと列を成して、並ぶんだよ。

先輩医師

え?大魔仏先生の前に、一列になって並ぶんですか?

そう。みんな、挨拶と、握手がしたくて、縦に一列に並ぶんだ。

先輩医師

へー!病気だから仕方ないですけど、結構無秩序になりがちな患者さんたちが、大魔仏先生の前では、ちゃんと順番を守って、列を成すんですね。

そう。そして、どんなに時間がかかっても、1人1人嫌がらずに、優しい声かけと、握手をしているんだ。

先輩医師

大魔仏先生すごい!人気者!

患者さんたちは、病気の症状で思考が障害されている分、本能でその人をジャッジするからね。

先輩医師

本当にそうですよね。政治家を1人1人、患者さんたちの前に連れてきて、ジャッジして欲しいぐらいです。

この人は、自分たちのことを大事にしてくれるって、本能でわかるんだろうね。

先輩医師

逆に、何もわかってないペーペーの医者は、相手にされませんね。

そうそう。だから、大魔仏先生の、あの姿を見たとき、瞬時に、ああこれが本物の精神科医の姿か、と感じたよ。

先輩医師

誰とでも対等性に接している

そう言えば、大魔仏先生は、患者さんだけじゃなくて、職員にも対等に接しているような気がします。

そうでしょ?

先輩医師

見た目は、普通の田舎のおじいさんで、いや、もちろん貫禄はありますが、あえて大衆にまみえようとしている様子があります。

そうだよね。でも、あの威厳と、あたたかいオーラは隠せないよね。

先輩医師

外部から派遣で来ている、掃除のおばちゃんにまで、丁寧に挨拶をしてますね。

すごいよね。なかなかできないよね。

先輩医師

だから、職員は誰も、大魔仏先生の悪口を言いません。

それが、証拠だよね。誰とでも、対等性を保っている。

先輩医師

上に立つ人ほどそうあるべき

病院の医療を守る院長であり、経営を守る理事長である、大魔仏先生の姿から、色々学べるから、魔石病院に行ってよかったね。

先輩医師

そうですね。あれこれ、手取り足取りは、教えてもらえませんが、そのあり方や姿勢から、全てを学びとることができます。

思いやり経営、思いやり医療を、体現しているよね。

先輩医師

そうですね。あまり、数字にガツガツしていないのに、なぜか、黒字を保っているようです。

対等性を保って、人望と人気を両方兼ね備えているからだよね。

先輩医師

最先端のことは、何も取り入れてないのに、人情や思いやりで、ハイレベルな医療を提供しているように、思えます。

なにせ、患者さんたちを満足させて、職員も満足させているもんね。

先輩医師

上に立つ人ほど、そうやって、どの人とも対等性を保つ意識を忘れないんでしょうね。

まあ、大魔仏先生は、自然に当たり前のこととしてやっているんだろうけどね。

先輩医師

そのほうが、結果的に、いろんなトラブルを、回避できますね。

そう。大魔仏先生をパワハラで訴える人がいたら、他の誰もが、認めないだろうね。

先輩医師

普段のあり方が、大事ですね。

そういうことだね。良くも悪くも真実は隠せないから。大魔仏先生によろしくお伝えください。

先輩医師

はい。貴重なお話をありがとうございました!

あるセミナーでの対等性の原理

時が経ち、私は、
あるセミナーに参加するようになりました。

そこでも、やはり、
参加者同士はもちろん、
カリスマ的な、セミナー講師でさえも、
対等な関係でいようとする、
対等性の原理を掲げていたのです。

私のことは、決して先生と呼ばないように。

魔ヨーダK

えー!では一体、なんとお呼びすればいいのですか?

魔ヨーダKでも、Kさんでも、Kでも、あだ名で呼んでくれたらいいよ。

魔ヨーダK

うわー、なんか、ドキドキするなあ。

どうして?

魔ヨーダK

だって、魔ヨーダKはすごい人じゃないですか!そんな人を、あだ名で呼ぶなんて。

あだ名で呼んだら、私の価値が下がるのかな?

魔ヨーダK

いえ、そんなことは、決してありません!

対等性でも尊敬は失われない

お金持ちだとか、肩書きがあるとか、地位とか名誉とか、その人自身の人間性に関係あるのかな?

魔ヨーダK

確かに、結果的には、地位や名誉に行き着いているので、素晴らしい人が多いとは思いますが、中には、尊敬できない人もいます。

そういうものを、全部取り払った後に残るのが、その人の、本当の価値だから。

魔ヨーダK

なるほど。

だから、対等性な関係になったとしても、その人の価値は残るんだから、お互い、尊敬できるよね?

魔ヨーダK

確かにそうですね。

自分に自信のない人ほど権威に頼る

ほら、よく、定年退職した後も、かつての地位や名誉にしがみついて、振りかざす人がいるでしょ?

魔ヨーダK

た、たしかに。

あれは、みっともないと思わない?

魔ヨーダK

そうですね。過去の栄光にしがみついているというか。

そういう、地位や名誉だけで武装して生きていた人は、いざその地位から降りることになると、自分の人間性では勝負できないことがあるんだよ。

魔ヨーダK

つまり、自分に自信がないってことですかね?

外側ばかり強化することに一生懸命で、内面を強化するのを、忘れていたんだろうね。

魔ヨーダK

なるほど。

だから、自分に自信がない人ほど、地位や名誉や権威に、しがみつくってこと。

魔ヨーダK

わかりました。自分も気をつけますし、どんな時でも、対等性の原理を、忘れないようにします。

別に、自分が、過度にへり下るとか、尊敬されなくなるとか、そういうことじゃないからね。

魔ヨーダK

はい。自分の内面を強化しつつ、いやむしろ、それとともに、対等性の意識をしっかりしていきます。

パワハラが起きる時

その後、私は、いつくかの、
パワハラ事件を、目にして、
これは、組織内で、対等性の原理が、
崩れた時に、起こるのではないか、
と思うようになったのです。

確かに、組織をまとめるためには、
上に立つ者が必要であることは、
間違い無いのですが、
そのリーダーのあり方が、
勘違いされているのかな?
と感じました。

何かが未熟である可能性

きっと、上に立つ者が、
その地位や権威について、
未熟な考えを持っているときに、
パワハラ問題が起きるのではないかな?
と思います。

逆に、その上に立つ者の勘違いに、
部下が気づかない場合も、
助長するのではないかな?
とも思います。

地位や名誉に頼らない、
丸裸での人間同士の交流、
その本来あるべき対等性が失われた時に、
パワハラは発生するのではないでしょうか?

成熟のためのきっかけとして利用する

しかし、パワハラを、
恐れる必要はないと思います。

起きてしまったら、それを、
1つの気づきとして、
お互いの成熟の機会に変えてしまえば、
いいだけの話ですから。

できれば、お互いの傷が、
浅いうちに対処できるのが、
望ましいのです。

なれなれしい関係になって、
遠慮や尊重がなくなる、
というわけではないのですから。

むしろ逆です。

対等だからこそ、
お互いの本来の人間性を、
見極め、大切にするのです。

そして、肩書きや地位がなくなれば、
お互い、本能や直感で、
相手をジャッジするしか、
なくなるのです。

私も、まだまだ至らない点がありますが、
対等性の原理を意識するようになり、
対人関係の深まりや、
信頼関係の構築が、
一層やりやすくなったように、
感じています。

これさえ忘れなければ、
パワハラ問題に巻き込まれることは、
ほとんどないんじゃないかなと、
思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

対等性の原理って、
簡単なようで、なかなか難しいですよね。

しかし、自然に、当たり前に、
体現している人に触れ合うと、
よくわかります。

そして、逆に、
地位や権威に執着している人も、
わかるようになり、
そういう人に出会うと、
なんだか虚しくなります。

けど、それは、人それぞれの、
価値観ですから、
私がとやかくいう問題ではありません。

けど、対等性の原理で、
人に接した時に、
本当の意味での心の交流が、
できるような気がします。

そうすると、
お互いが安心して、気持ちよく、
いられるのではないでしょうか?

今後は、なるべく、
対等性の原理が適用された、
コミュニティづくりが、
大事になってくるような気がします。

もし、パワハラ問題に、
ビクビクしている方がおられたら、
参考にしてみてくださいね。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!